神保町のミニシアター「岩波ホール」が2022年7月29日で閉館するそうです。54年の歴史に幕を閉じるとのことです。
私自身はそんなに映画を見る頻度が高いわけではありませんが、岩波ホールは唯一上映予定をチェックする映画館でした。見てみたいと思う映画が多かったからです。記憶に残っている映画は、「ワレサ」と「大いなる沈黙へ」の二作品です。おそらく、岩波ホールがなければ絶対に見ることはなかった映画だと思います。
私自身、映画を楽しむのは自宅でストリーミングサービスを使うことが多くなりました。アクションやSFといった分野で映画館ならではの映像と音声の迫力を楽しみたい場合を除き、いつでもどこでも新旧問わず多様な作品を楽しめるストリーミングサービスはとても便利なものです。一方でデジタル化されていなかったり、ストリーミング配信されていなかったりする映画は、選択肢から落ちてしまいます。
岩波ホールのエキプ・ド・シネマ(映画の仲間)の目標として次の4点を挙げられていました。
日本では上映されることの少ない、アジア・アフリカ・中南米など欧米以外の国々の名作の紹介。 (その後、女性監督による作品も積極的にとりあげるようになる)
欧米の映画であっても、大手興行会社が取り上げない名作の上映。
映画史上の名作であっても、何らかの理由で日本で上映されなかったもの。 またカットされ不完全なかたちで上映されたもの。
日本映画の名作を世に出す手伝い。
https://www.iwanami-hall.com/theaterguide
私にとってキュレーター的な役割を担っていた岩波ホールの閉館は、とても残念です。