2月は妻の誕生日に旅行に行くことが恒例になりつつあります。今回はクラシックホテルに泊まろうということで、再び箱根を訪れたのであります。
まずは箱根登山鉄道にて強羅に向かいまして、箱根美術館へ参りました。お目当ては開催中の「人間国宝と現代の工藝」という展示で、とても人が手で作ったとは思えぬ造形品を堪能しました。常設展には縄文土器や弥生埴輪、各地の陶磁器、景徳鎮など焼き物の歴史をショートコースで観られます。
箱根美術館は国の名勝に指定された「神仙郷」という庭に建ちます。苔庭、石庭、茶室などが配されて、美しい景色を堪能できます。幸いにも晴天に恵まれました。冬と春の狭間で若干オフシーズンでしたが、四季それぞれの風景があるようですので、また再訪したいと思います。
私は全く知らなかったのですが、箱根の富士屋ホテルといえば、箱根の歴史を代表するホテルだそうで、知らない人はいないくらい有名なホテルだそうです。
内装はクラシックで木を基調とした落ち着いたもので、非常に趣のあるホテルでした。建物の中には至る所に彫りの欄間があり、驚くべきことにそのほとんどが異なるモチーフです。ホテル内にはホテルの歴史を語るミュージアムがあり、そこには宿帳にホテルに宿泊してきた人たちの記録が1890年ごろから残されています。とんでもない文化資産です。
富士屋ホテルの敷地内には旧御用邸「菊花荘」があり、ここで朝食をいただきました。こちらも陰翳礼讃といいましょうか、日本家屋の趣があります。建物を迂回して庭を歩くことができます。
富士屋ホテルの滞在は素晴らしいもので、繰り返し来たいと思ったホテルは久しぶりでした。